omelet2.exblog.jp
ホームページはこちら→http://www.hirumas.com

プロフィールはこちら→http://www.hirumas.com/profile.html

twitterのまとめはこちら→http://twilog.org/hirumas

哲学マンガ「オムレット」作者のブログ
by hirumas-omelet
ローマの休日裁判
ローマの休日はパブリックドメインか否か、という裁判で、東京地裁がパブリックドメインなり、との判断を下した、というニュースをうっかり見落としてました。

記事詳細はこちらなどを参照
http://www.asahi.com/business/update/0711/146.html

ようするに、著作権法が改正されて映画の著作権が50年から70年に延長されたが、その効果が適用されるのは、1954年の作品からだ、という常識的な理解に対して、1953年の作品である「ローマの休日」も適用されるのだ、という主張しておこされたこの裁判。誰がみたって原告に勝ち目はないと思われるのだが、そこに「文化庁」というお役所がなぜか原告側に加担して、「03年12月31日午後12時と改正法が施行された04年1月1日午前0時が接着している」なる珍妙な論理を展開。お役所がそこまで言うなら…と、その行方が注目されていたわけだ。

まずは順当な結果となり、関係者のみなさんにはおめでとうございます、と言っておきたい。

この件に関しては、じつは私も非常に深く関わっており、それはおいおいこのブログでも語っていきたいと思うが(また別の裁判…という情報もありますので)、ここで言っておかなくてはならないのは、お役所=官僚の「恣意的な」ふるまいが非常に目立って来ている、ということだろう。

それは先の共謀罪についてのエントリーにもかかわる問題である。
そもそもこの共謀罪においては、それを推進する小泉自民党が、一般の人には関係のない(それによって自由を拘束されることがない)法律だから安心ですなどとテキトーなことを言っているが、そのようなことは一切法律上の文言には規定されていない。それゆえ、反対論側としては、それがどう「運用」されるかわからない(危険が有る)ということを問題にしていたわけであった。それをふまえて見れば、この文化庁というお役所のやっていることは、それ見たことか、ということになるだろう。

「03年12月31日午後12時と改正法が施行された04年1月1日午前0時が接着している」などという論理は、ふつうの人間はまったく理解できないし、そもそもそんな発想などしえないような頓珍漢な論理だが(ふつうに考えたら、それが「接続」してるなら、すべての時間は「接続」しているんだから、ある法律の施行されたら、無限に過去までさかのぼって適用されることになるだろう)、しかし、ではその論理にどのような「実用性」があるのか、といえば、ようするに「ローマの休日」という、利益を生むプロダクトの「既得利益」を保護したい、というその一点しかないわけで、ひじょうに特定、特殊な1団体を助けるためのものでしかない。そのような理由からひねりだされた理屈だから、すなわち恣意的だ、ということなのだ。

ではなぜに文化庁がそんな特定利益に加担するのか、と考えれば、そこになんらかの「癒着」があったと考えるのが普通ではないだろうか。犯罪推理モノでは「いちばん得した人を疑え」というが、逆に犯罪的な法律の曲解が行われているならば、そこになんらかの「利益」が生じているはずだということになる。この件に関して小寺信良さんがIT media ゴデラノブログで「(文化庁の)見解ってのがいったいいくらで買えたのか、パラマウントさんと東北新社さんに教えて欲しいなぁ。」と書いてらっしゃるが、まさにそういうことが疑われて当然であろう。また、そういう金銭的なことがなかったとしても、このような「公共性」の欠如した「公」務員は、不適格であり、退職させるべきではないだろうか。一度公務員試験を通ったというだけで、「公」務員としてのさばらせているからこんなことになる。公務員に大アマな小泉首相、公私混同して平然としている福井総裁、そんな時代とふか〜くかかわるこの事件なのではある。徹底して追求して行きたい。

追記
この件についてはかなりのブログで取り上げられているようですが、「企業法務戦士の雑感」さんのエントリー東京地裁第47部の「英断」に取り上げられている判決文が素晴らしい。文化とは創造であるという観点から語られており感動的ですらある。文化とは創造であり、たんに権益の保護にのみ走れば、文化を破壊するのみであることを文化庁はよく考えるべきだろう。
[PR]
by hirumas-omelet | 2006-07-13 11:43 | 臨場哲学の辺縁
<< 素晴らしき哉、太田光 共謀罪 >>